急激な減少による貸金業者の地域格差

地域格差

急激に減少に向かう貸金業者

過払金返還請求急増のきっかけを作った最高裁判決直後、2006年3月末の貸金業登録業者数は14,236で、
翌2007年3月末までに減少した数は2,404、減少率は16.9%でした。

 

 

次の1年では30.0%減少、さらにその次の1年では32.2%減と減少率は年々高まり、2009年8月末は5,065業者にまで減りました。
約3年半で3分の1になったわけです。

 

 

この減少の推移を財務局登録(営業拠点が二つ以上の都道府県にまたがる業者)と都道府県登録(営業拠点が一つの都道府県だけである業者)別でみると、
都道府県登録業者の減少率が高いのです。

 

 

2009年8月末の登録業者で、財務局登録の前年同月比減少率は20.3%、都道府県登録は35.8%ということになっています。
さらにこれを東京都とそれ以外の道府県で分けると、東京都登録の減少率28.6%に対して、それ以外は38.1%となっています。

 

 

 

地方に回らない資金

業界地図においても地域格差が生まれ、その格差が拡大しています。
そしてそれは資金需要者にとっても地域格差の拡大が生じているということになるのです。

 

 

都道府県登録業者は、地元密着型で地元の経済実態を反映した融資基準に基づいた融資を行ってきました。

 

 

資金

審査基準を全国一律にしか設定し得ない大手企業とは異なる、きめ細かいニーズを拾う事で成り立っており、特に地方にいくほど業者と顧客の間の信頼関係は強い傾向にあります。

しかし、そうした地方の資金需要に応えられる業者がいなくなってしまったということなのです。

 

 

また、財務局登録業者であっても、コスト削減の為に各地から店舗の撤退を進めざる得なくなりました。
店舗撤退の対象となるのは経済力の弱いところほど早いのです。

 

 

大手企業による店舗経由の資金供給も行われなくなっているのです。
特に事業者向金融の場合、対面型の融資を行うことが基本のため、店舗がないということは資金ニーズを満たせるところにアクセスできないということでもあります。

 

 

地方には貸金業者からの事業者向資金はほとんど供給されていません。

 

 

2009年3月末の業務報告書集計によると、事業者向貸付残高22兆1,186億円のうち、都道府県登録業者による貸付残高は15兆4,960億円、財務局登録による貸付残高は6兆6225億円となっています。

 

 

しかし、都道府県登録残高のうち約8割を占める12兆3,225億円は東京都登録業者によるものであって、財務局登録の9割以上を占める6兆619億円は関東財務局登録業者によるものでした。
よって、ほとんどの資金が東京に集中しており、地方には回ってないということになります。

 

 

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